行雲流水の如く

 梶浦直樹の日々雑感

ああモンテンルパの夜は更けて。

十二月二十三日(晴)

 

今日は、上皇陛下のお誕生日。謹んでお慶び申し上げます。

 

しかし、日本への報復裁判といわれる極東国際軍事裁判により、白人たちの罪をすべて日本に押し付け、東條英機A級戦犯として七人に絞首刑が執行されたのも昭和二十三年十二月二十三日である。敗戦から三年。連合国が、意図してこの日を選んだのか。偶然とは思えない。我々日本人は、何故連合国がこの日を選んだのか考え、そしてこの日を忘れてはならない。

 

先日、武田鉄矢の「昭和は輝いて」という番組を見た。敗戦で日本兵の多くが戦争犯罪人とされ、フィリピンのモンテンルパ市の刑務所に入れられ、死刑が言い渡された日本軍約百名が、死ぬのを待っていたという。すでに数名は処刑されていた。たまたま来日していたフィリピンの国会議員からその話を聞き、歌手の渡辺はま子さんが心を痛め、刑務所にお香を送ったという。

 

その後、収監されている日本兵から手紙が届き、実情を知り、これがのちに「ああモンテンルパの夜は更けて」という歌となった。渡辺はま子さん自身も二十七年に、刑務所に慰問にいったようだ。その翌年の昭和二十八年に約百名は釈放され、日本に帰ってきた。二十七年と言えばサンフランシスコ講和条約で日本は、占領軍から解放され独立をした年である。敗戦から八年が経ち、犯罪人とされた日本兵は故郷に帰ってきた。この一曲にこれだけ深い意味がある。良い番組だった。

 

今日は仕事もひと段落し、朝から年賀状つくり。頑張ったのに三十数枚間違えてしまった。その三十数枚を郵便局に持っていき、多少の手数料を払い、また購入した。なんてこった。夜はWOWOWエキサイトマッチ、映画「囚われた国家」を見る。