行雲流水の如く

 梶浦直樹の日々雑感

空に太陽があるかぎり。

六月二日(晴)太平洋にて

 

十時に札幌を出発し、いざ白老町社台へ。昼過ぎに到着すると今日は釣り人が数人。前回の場所に入れず釣り人が帰るまで端で釣り座を構える。私が竿を立てると隣のじいちゃん竿数を増やしがった。偏屈爺だなあ。ちょんちょんと小さなアタリが頻繁にくる。おそらく小さな鰈かアカハラだろう。合わせると針にかかった。リールを巻くとイシモチだった。背中にゴツゴツした硬いものがあることからイシモチといわれている。綺麗な魚だが持ち帰るほどのサイズではなくリリースした。ムニエルか刺身がよい。三時過ぎ反対側の釣り人が帰るので移動した。隣の地元のじいちゃんに「マツカワ釣ってるの?」と聞くと「なんでもいいんだ」と言うがマツカワだろう?と心でブツブツ呟く。横でなにか作業をしていたので見るとまあまあのサイズのマツカワを釣っていた。ほらなあマツカワだろう。

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移動してもイシモチばかりが釣れる。一応マツカワの仕掛けも投げていたが音沙汰なし。それでも上っ針には鰈仕掛けなので相変わらずイシモチが釣れる。しばらくしてやっと身の厚いクロガシラが掛かった。しかしサイズに不満だったのでリリースした。竿をボケーっと見ていると二十数年ここに通っているという地元の釣り人が来て話しかけてきた。そして帰らない。おそらく人の良さそうな釣り人に見えたのだろう。私はどこに行ってもこうやって話しかけられる。そしていろいろな情報を教えてもらう。四時が過ぎ釣り人もみんないなくなり、私一人となる。なんとか持ち帰れるサイズをと粘った。反応がないのでまた元の端っこの場所に移動する。するとアタリの後に糸がふけた。おおーと思い、合わせるといい手応え。岩に上り無理やり引っこ抜く。待望のお持ち帰りサイズだった。

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あと一匹。粘ったが六時半に納竿した。しかし夕方の太平洋は圧巻で絶景だ。こんな広大な海にどこにいるかもわからない魚を狙い、小さな仕掛けを投げて釣るのだから面白い。またこよう。八時半に帰宅し、寝ていたダッフィーを起こして散歩をする。