行雲流水の如く

 梶浦直樹の日々雑感

ヤーっと姪っ子が帰って来た。

七月二日(晴)

重い病で入院している姪っ子が三日間の外泊が許され夕方に病院から帰ってきた。妹家族で迎えに行ったようだ。ラインの写真を見ると副作用も進んでいる。帰ってきたらなんて声を掛けようか考えていた。普通にしているのが一番なのだがその普通が分からない。

七時過ぎに帰ってきて私の顔を見るなら「ヤー、帰ってきたぞ」と帽子を被り、笑顔で向こうから声を掛けた。必死で辛い治療をして頑張っている姪っ子に頑張れはあまりにも酷である。私はなんと返事をしたのか覚えていない。それでも元気そうでほっとしている。

しかしなんと不公平な世なのか。まだ二十代の小さな若い女の子にこんなに苦しい試練を与え、もう人生の半分をゆうに過ぎた愚にもつかん私のようなものが健康でいるなど姪っ子を見れば見るほど腹立たしくなる。そして妹家族を見ているのが辛い。至って明るく振る舞っているが内心はそうでは無いだろう。今私にしてやれることは普通にしていることだ。

今日はサッカーがないので久しぶりに映画「アサルト-狙撃兵-」、「ディア・スナイパー」を見て十二時過ぎに寝る。