行雲流水の如く

 梶浦直樹の日々雑感

「カーヌスティの悲劇」を知っていますか。

八月八日(雨)

 

天気も悪いし頑張って事務所で仕事をしていた。四時過ぎに帰宅するが土砂降りのため、ダッフィーの散歩は中止にした。夜は録画しておいた全英AIG女子オープン最終日、超B級映画「サバイバル・シティ」を見る。渋野日向子選手は一打及ばずの単独三位でホールアウト。それでもよくぞ一打差まで迫った。アフリカのアシュリー・ブハイ選手は終盤ドライバーを曲げ、ラフに入る。二打目も上手く出せずまたラフ。ここでトリプルを叩き、下の韓国のチョン・インジ選手に並ばれた。

 

ふと1990年の全英オープンでフランスのジャン・パンデベルデの「カーヌスティの悲劇」を思い出した。最終ホールまで三打差で勝っていたがもう優勝は間違いないだろうと思われたがなんと池ポチャを繰り返しトリプルボギーを叩きホールアウトしていたスコットランドのポール・ローリー並ばれた。驚いたのはポール・ローリーだろう。慌ててプレーオフの準備をする。そしてプレーオフとなり諦めていたポール・ローリーが優勝してしまった。

 

今回の全英女子オープンでもブハイはトロプルを叩き、先にホールアウトしていたチョン・インジとプレーオフとなり四ホールの死闘を繰り返した。流れはインジ選手に向いていたが四ホール目で素晴らしいバンカーショットを打ち、インジ選手はボギーでブハイ選手はパーで優勝した。渋野日向子選手が優勝した時に回っていたのはブハイ選手だった。渋野日向子選手が最後のバーディーを決めると自分のことのようにブハイ選手もガッツポーズをした。そのこともあり渋野日向子選手はプレーオフの死闘をブハイ選手の旦那と見守っていた。そしてブハイ選手がウイニングパットを決めると満面の笑顔で称えた。感動的ないいシーンだった。ブハイ選手は仲間や家族に祝福を受け、最後にブハイ選手とハグを果たした。敗れたチョン・インジ選手の対応も素晴らしかった。

なお山下美夢有選手十三位、畑岡紗奈選手七位、堀琴音選手十五位と来年の出場資格を得た。