行雲流水の如く

 梶浦直樹の日々雑感

魚に秋と書いて鰍。

十一月五日(晴)

 

十時頃、妹の旦那と日高はシノダイ岬に向かう。今日のターゲットは秋の魚、鰍である。鍋壊しとも言われる。護岸がびっしりだったので奥の砂浜へ向かう。到着し、早速投げる。時間的には日が沈む直前くらいからカジカは岸に寄ってくる。と、思った。それが間違い。竿先はびくともしない。仕方がない夕日でも見るか。

手前もテトラが埋められていて油断すると根掛かりをする。暗くなってからではまったく見えなくなる。ここは一つフイハップ浜へ移動だ。五時過ぎ移動をする。ここも釣り人でびっしりだ。カジカ釣りでこんなに人がいるのも珍しい。場所もなく奥へ行くことにした。途中も釣り人だらけなので結局最先端の浜。

 

ここからが過酷な釣りとなる。時間だけが過ぎ、竿は静かなものだ。なにか竿先がチョンチョンしてる。ドンコという外道だ。しかしなにも釣れないときにはこの外道でもうれしいものだ。諦めかけていた時、妹の旦那がいいサイズのカジカを釣りあげた。その直後に私にもアタリが来る。結構な引きだった。そしてあげてみるとなんとカジカの背中に針が引っ掛かっていた。どうりで重いはずだ。すでに深夜十二時を過ぎている。