行雲流水の如く

 梶浦直樹の日々雑感

送り火。

八月十六日(雨)

 

予報通りの雨。それも土砂降りである。七時半に起床し、朝食。顔を洗い、映画「沈黙のレジスタンス 〜ユダヤ孤児を救った芸術家〜」、「アトミック・ブロンド」、「エージェント・スミス」、「ドラッグチェイサー」という籠城の手本になる一日。夜家族そろって雨の中送り火をする。これでご先祖様もお帰りになった。

 

北海道には七夕に近所の子供たちがろうそくとお菓子をもらうため、近所を回る風習があった。所かまわず提灯を持って近所を回る。家人たちは玄関は開けっ放しにし、お菓子とろうそくを用意して待っている。子供たちは提灯にう袋を持って地回りをする。家に着くころには袋一杯のお菓子とろうそくが何本もある。子供の頃はこの行事が楽しみだった。あとはガマの穂に火を点けて近所を走りまわる。

 

今、この風習もなくなった。近所も新しい住民が増え、この日には玄関に「お断り」と貼る住民もいたり電気を消す家もあった。この風習がなくなりそんなことをする家ももうないが淋しい世の中になったものだ。数年前までは子供たちが親同伴でお菓子をもらいにきていたので母親も大量のお菓子を買って待っていたものだった。確かに今の世の中は異常者も増え、子供たちには危険かもしれない。また親たちもそんな風習は知らないだろう。昭和よ、私を置いてどこへ行く。


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